このセミナーは、フランスと日本における「ケア」の発展の分析を目的としている。

第一部においては、フランスと日本の在宅ケアの看護師たちの状況と声が提示されよう。フランスよりも日本において、家族の支えが重要であるのだろうか。そこで在宅ケアがいっそう専門職業化されるための条件が議論されるだろう。そして、これまで考えられてきた狭義の「世話」を超えて、「ケアの社会」が構想されなければならない。

第二部では、この目的の諸相が議論されるだろう。ここで、脆弱性の連鎖を超克するには、脆弱な個人の社会的承認の問題は避けられない。そして、フランスと日本において必要とされる「ケア」の集合体の発展は、フランスと日本の社会における女性の位置を問うことになるだろう。

報告者: マリーズ・ブーロンニュ・ガルサン、原山哲、フィリップ・モッセ、山下りえ子、ギヨーム・ルブラン、ファビエンヌ・ブルジェール