辻邦生は昭和36年(1961)、小説『城』で作家デビュー。以後長篇小説をはじめ、美術や映画、音楽に関する評論など多くの作品を執筆した。

展覧会ではパリ留学時代の日記(『パリの手記』)やスケッチ、平安後期の歌人・西行の生涯を描いた小説『西行花伝』に関する資料を中心に展示し、作家・辻邦生の創作活動と作品の魅力に迫る。辻文学を語るうえで欠かすことのできない「パリ」において、初めて開催される展覧会である。