観世流橋岡會の現当主、9世・橋岡久太郎氏は、8歳で観世流のヨーロッパ7か国公演に加わるなど、海外10か国以上で能公演を手掛け、成功させてきた。橋岡氏を中心とした公演団によるパリ公演では、橋岡氏が8歳の初めての海外公演でシテを演じた「菊慈童」をはじめとした能及び狂言の演目が披露される。

►11月17日(木)
能・菊慈童
魏の文帝の臣下が、勅命により山のふもとに湧き出る薬水を探しにきたところ、菊の咲き乱れる庵にて慈童という少年に出会う。彼は、不老不死の霊水を飲んだことで、700年以上の間老いることなく生き続けているという少年だった。

狂言・寝音曲(ネオンギョク)
謡を所望された太郎冠者が、ひざまくらでしかうたえないと言うので、主人はひざを貸すが・・・

►11月18日(金)
能・葵上
光源氏の正妻である葵上は物の怪に取りつかれて、病に臥せ重態となっていた。その病の原因を突き止めるため、巫女が梓弓を用いた呪術で亡霊を呼び寄せる。すると、その物の怪は源氏の愛人である六条御息所の生霊だった。

狂言・盆山(ボンサン)
ある男が盆栽を盗みにはいると主人に見つけられ、犬や猿の鳴きまねをさせられる。

【出演】
シテ方観世流 九世 橋岡 久太郎 
ワキ方 原 大 (ハラ マサル)
狂言方 小笠原 匡 (オガサワラ タダシ)
狂言方 泉 慎也 (イズミ シンヤ)
囃子方  竹市 学 (タケイチ マナブ)
小鼓 古賀 裕己 (コガ ヒロミ)
大鼓 高野 彰 (タカノ アキラ)
大鼓 上田 慎也 (ウエダ シンヤ)
シテ方 地謠 
梅若 雅一 (ウメワカ マサカズ)
橋岡 伸明 (ハシオカ ノブアキ)
坪内 宏 (ツボウチ ヒロシ)