「Five Views~日本の新進写真家~」展に参加する THE COPY TRAVELERS、千賀健史、南川恵利、宮地祥平、鈴木麻弓、の5組の作家と、T3 NEW TALENTプログラムディレクターの 太田睦子氏を迎え、変化し続ける日本写真の現在と未来について語ります。審査を経て選出された作家たちが、それぞれの写真表現に対する姿勢やまなざし、制作の背景について紹介します。モデレーターは、 マーク・フュステル 氏(日本写真専門家、キュレーター、編集者)が務めます。
プロフィール
太田睦子(オオタムツコ)
1968年東京生まれ。早稲田大学卒業後、1991年サントリー広報部を経て、1998年より『マリ・クレール』『エスクァイア』『GQ』などで特集・カルチャーを担当。その後、アートブックや美術館のカタログ、文芸の単行本編集などに関わる。2012年、アマナにてアート写真雑誌『IMA』を創刊。ウェブマガジン、写真集刊行、ギャラリー運営の他、現在、浅間国際フォトフェスティバルの展示ディレクション、写真賞の審査員などを務める。
THE COPY TRAVELERS:加納 俊輔 / 迫 鉄平 / 上田 良(カノウシュンスケ/サコテッペイ/ウエダヤヤ)
京都を拠点として活動する美術家、加納俊輔、迫鉄平、上田良によって2014年に結成されたユニット。 個々の活動でも写真や映像をメインに活動している三人のエッセンスをミックスしながら、「複製」という手法の可能性について、コピー機やスキャナ、カメラなどのツールを用いて、日々、実験に勤しんでいる。アートブックの出版をはじめ、展覧会、ワークショップなどの活動を行なっている。 近年の主な展覧会に、「風のなかを飛ぶ種子」(八戸市美術館、青森2024)、「考える手、滞空する目」(茨木市立ギャラリー、茨木クリエイトセンター、大阪、2023)、「日常をととのえる」(はじまりの美術館、福島、2022)「VOCA展2022 現代美術の展望ー新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、東京、2022)、「Super-fine」(イルミン美術館、ソウル、2021)、「MOTアニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影」(東京都現代美術館 、東京、2019)などがある。
千賀 健史(チガケンジ)
1982年、滋賀県出身。個人と社会の間に潜む不可視の関係性や構造を探り出し、作品ごとにコンセプトに応じた手法を試みながら表現する。国内外で作品やブックが多数受賞し、シンガポール国際写真祭でグランプリを受賞した写真集『HIJACK GENI』を2024年に IANN BOOKS より刊行。 近年の主な展覧会に、「まず、自分でやってみる。」(BUG、2024)、「日本の新進作家 vol.21 現在地のまなざし」(東京都写真美術館、2024)などがある。
南川 恵利(ミナミカワエリ)
1985年生まれ。東京を拠点に活動。2022年より作家活動を開始。 現在は複数企業のコーポレート業務に従事しながら、東京綜合写真専門学校に在学中。 人生を取り巻く日常的な環境に目を向け、写真メディアを通し「当たり前」に潜む社会問題や構造・仕組みを表象させる作品制作に取り組む。 現在は自身の女性としての経験、特に結婚・子育てに焦点をあて、自分自身をモチーフにする作品を制作している。 2024年 第5回epSITE Gallery Award 受賞。 KG+SELECT 2025 参加。
宮地 祥平(ミヤチショウヘイ)
1989年静岡生まれ。コミュニケーション、アイデンティティ、パフォーマンスのテーマを中心に制作を続ける写真家。School of Visual Artsより美術学士号 (写真専攻) 、Pratt Instituteより美術修士号 (写真専攻) を取得。近年の展示に「Shohei Miyachi and Context」MATTE HQ (ニューヨーク) 2021年、「Clandestine - The Human Body in Focus」コブラ近代美術館 (アムステルダム) 2021年、「Blow」The Container (東京) 2021年、「Untitled Performance Piece」「Koganecho International Artist’s Network」黄金町エリアマネジメントセンター (横浜) 2023年などがある。
鈴木 麻弓(スズキマユミ)
1977年、宮城県女川町に生まれ、東京を拠点に活動する写真家でありストーリーテラー。日本大学芸術学部写真学科で学び、学士号を取得。私の作品は、個人的な痛みを写真を通して物語へと変換することをテーマにしている。私の家族は写真の歴史に深く関わっており、祖父が1930年に女川町で写真館を創業した。2011年3月11日、津波によって私の故郷の70%が破壊され、10%の住民が命を失い、両親もその中に含まれていた。この悲劇をきっかけに、私は写真を通じて物語を伝え、人々の人生を記録することに取り組むようになった。写真集『The Restoration Willは、2018年Photo Españaにて「年間最優秀国際写真集」に選ばれた。また、フランスのアルル国際写真祭(Espace Van Gogh, Les Rencontres d'Arles)2024にて『Répliques 11/03/11』として展示された。現在取り組んでいるプロジェクト『時の層 — 女川の記憶を辿る』は、故郷である女川町をテーマにしている。このプロジェクトでは、津波から10年以上にわたる復興計画を観察し、写真館の後継者としての視点から、町の「変化」と「失われたもの」を表現している。
マーク・フュステル
キュレーター、作家、編集者、日本の写真専門家。The Eyes、Foam、IMA、Tempuraなどの出版物に定期的に写真やフォトブックについて執筆。編集者および翻訳者としても、Flammarion、Hazan、Lafayette Anticipations、ピノー・コレクション、国立美術館連合(RMN)、Editions Dilecta等とのコラボレーションがある。