2015年
第39回日本アカデミー賞 最優秀録音賞・最優秀美術賞受賞作品

【出演】
内野聖陽 ケナン・エジェ 忽那汐里 アリジャン・ユジェソイ
小澤征悦 宅間孝行 大東駿介 渡部豪太 徳井 優 小林綾子 螢 雪次朗 かたせ梨乃
夏川結衣 永島敏行 竹中直人 笹野高史

【企画・監督】
田中光敏

【あらすじ】
1890年9月16日、トルコ帝国の親善訪日使節団を乗せた 軍艦「エルトゥールル号」は帰国の途中、和歌山県樫野崎(現:串本町)で台風に遭遇し、船が大破し て沈没。乗組員600名以上が嵐の海に投げ出され、500名を超える死者を出す、当時としては 世界最大規模の海難事故となった。このとき荒れ狂う海で生命 の危機にさらされたトルコ人を 目の当たりにした地元住民たちは、台風の高波の中に身を投じて漂流者を助け上げるなど、献身的な 救助活動を行った。これに よって乗組員69名の命が奇跡的に救われたのである。見ず知らずの外国人を、 命がけで助けた彼らの行動はトルコ国民に感銘を与え、トルコの教科書にも取り 上げられて後世まで 伝えられている。そしてこの救命活動こそが、トルコと日本が友情で結ばれる原点となったのだ。 それから 時を経た1985年3月。イラン・イラク戦争が長期化する中、サダム・フセインはイラン上空を飛行する 航空機に対して48時間後に無差別攻撃の開 始を宣言。各国が救援機を飛ばして自国民を 脱出させる中、日本はイランへの定期便を持っていなかったこともあって救援機の派遣を即断できない 状況にあっ た。テヘランに残された邦人は300名以上。刻一刻と攻撃までのタイムリミットが迫る。 緊迫した事態を打開するため、イランにいた邦人は官民一体となって トルコへ日本人救出を依頼。 その申し出を受けたトルコのオザル首相の英断により、救援機がテヘラン空港へと向かった。このとき 空港に集まっていた215名 の日本人は、攻撃の2時間前にテヘランからの脱出に成功。その陰には 自国機が到着したのにもかかわらず苦境に立つ日本人の搭乗を優先させてくれた、トルコ 人たちの 真心があった。 困難な状況の中にあって名誉や見返りも求めず、ただ目前の人を救おうと行動を起こした 125年前の日本人たちと30年前のトルコ人たち。その勇気と誠意を映し出した真実のドラマが、 壮大なスケールの合作映画として描かれている。  (同作公式サイトより http://www.kainan1890.com/