京都国立近代美術館の協力により、1900年から1930年の間に制作された工芸作品75点を、陶芸、染織、漆工を中心に紹介する展覧会。
明治、大正、昭和という3つの時代に渡るこの30年間は、海外からの影響を受けながらも、日本独自の個性も含みながら国内で多くの作品が制作され、まさしく近代日本工芸における躍動の時期でありました。
一方、同時期のパリでは、1900年にアール・ヌーヴォー絶頂期のさなかで万国博覧会が開かれ、1925年には現代装飾美術産業国際博覧会、通称アール・デコ博覧会が開催されています。
このふたつのパリで開催された大きな博覧会の狭間における、これまでまとまって紹介されることのなかった近代の優れた工芸品が、欧州で初めて本格的に紹介されるきわめて貴重な機会となります。