近年フランスでも教育や芸術など様々な分野で聞く機会の多くなった『紙芝居』。これは、単に何枚かの絵を順番に繰ってお話を語る、というだけのシンプルな仕組みではありません。そこには長い歴史の中で培われて来た、読み手と聴き手を結ぶさまざまな演じ方や、沢山の作家たちによって生み出された幾多の芸術作品があります。紙芝居はひとつの文化なのです。

日本で紙芝居が誕生してからおよそ80年。激動の20世紀を、さまざまな人たちの想いや時代を反映しながら生き延びてきました。今回は、紙芝居文化の会の統括委員であり、童心社の会長として戦後の紙芝居の復権・復興と、教育紙芝居の世界への普及を牽引してこられた酒井京子氏をお迎えして、紙芝居の歴史と、日本で完成された紙芝居の基本的な演じ方についての講演を実演も交えながら、わかりやすく行っていただきます。

紙芝居をご存知の方もこれから始めたいと思っている方にとっても、また戦後の日本文化に興味のある方にとっても。あなたの紙芝居ライフを更に奥深いものにする貴重な2時間となることでしょう。

【講演者プロフィール】
酒井京子(Kyoko SAKAI)
紙芝居文化の会統括委員 (directrice de International Kamishibai Association of Japan)
株式会社童心社 代表取締役会長 (présidente de Dôshinsha)