日本1・0は、19世紀後半の明治維新でなく、17世紀の徳川幕府の成立に求められる。そのリーダー徳川家康は、東京の基礎となる江戸を建設し、半世紀の内戦に終止符を打って近隣諸国との関係を安定化させた。2020年は、家康が東京の原型を造ってから430年目にあたり、新天皇が東京五輪の開会を宣言する年になる。270年続いたパクス・トクガワナ(徳川の平和)を樹立した将軍・家康の戦略的思考について、日本2・0の明治近代国家との関係でも考え、現代日本を理解する手がかりを得てみたい。