2013年4月25日(木)20時、26日(金)20時、27日(土)17時

4月26日(金)の公演終了後、アフタートークを開催します。

松尾スズキが描く、恋愛カタストロフィの決定版。 松尾作品、初の海外上演!

作/演出 松尾スズキ
出演 鈴木杏、少路勇介、オクイシュージ、峯村リエ

『マシーン日記』は1996年、片桐はいり主演のために松尾スズキが書き下ろして演出した作品で、上演と同時に評判となり、翌97年に再演された松尾の代表作のひとつ。松尾は97年に『ファンキー!~宇宙は見える所までしかない~』で岸田國士戯曲賞を受賞し、本作も過激な暴力性や差別を笑いのまな板に乗せる攻撃性、詩情と呼ぶしかない生きることへの切ない覚悟などが、見事に融和した時期の作品だと言える。 登場人物は4人。小さな町工場を営む兄と、ある理由から兄によって監禁されている弟、兄の妻、彼女の元・担任で工場にパートとしてやってきた女。社会から弾き落とされた、あるいは自ら背を向けた彼らの発熱する愛憎は、やがて町全体へと広がっていく。

今回パリで上演される「マシーン日記」は2013年3月に全キャストを一新し、東京芸術劇場で制作・上演された新たな決定版となる。今まで門外不出であった松尾ワールド、初の海外公演!

松尾スズキ(作・演出)

大人計画主宰。作家・演出家・俳優。1988年に「大人計画」を旗揚げ。個性的なメンバーが揃う人気劇団に育て上げるなか『愛の罰』『ヘブンズサイン』『ふくすけ』『母を逃がす』『キレイ~神様と待ち合わせした女~』『ウェルカム・ニッポン』など話題作を次々と生み出す。1997年には『ファンキー!~宇宙は見える所までしかない~』で第41回岸田國士戯曲賞を受賞。その活動は演劇界だけにとどまらず、テレビドラマ、映画への出演や、小説、エッセイ、コラム執筆など、活躍は多岐にわたり、初の長編映画監督作『恋の門』が、2004年、ヴェネツィア国際映画祭に正式出品される。
2008年『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』の脚本で、第31回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。『クワイエットルームにようこそ』(2005年)『老人賭博』(2010年)で芥川賞候補となる。2012年12月より朝日新聞の夕刊で連載小説「私はテレビに出たかった」を執筆。第一線のクリエイターとして、各界から注目を浴びている。