備中高梁は、江戸時代から鉱山の町として栄え、特に江戸時代後期からは銅山の副産物を加工したべんがら(赤色顔料)の国内唯一の産地としても賑わい、当時からベンガラ窯元の商家が連なる独特の町並みは赤く統一されており、1977年に国の重要伝統的建造物群保存地区されています。現在、鉱山業は廃れたものの、産業及び文化遺産である『べんがら』を観光資源として活用し、旧跡の保存のほか、べんがら染め体験などが実施されています。ベンガラは土から取れる成分(酸化鉄)で紅殻、弁柄とも呼ばれ、日本の暮らしにも古くから根付いている素材で陶器や漆器、また防虫、防腐の機能性から家屋のベンガラ塗りとしても使用されてきました。

本講座では、べんがら染料で、輪ゴムや割りばしを用いた簡単な絞り染めまたの実習をおこなうとともに、染色時間には、当地の歴史や旧跡についてご紹介します。