クレアパリでは、日本の地方に根付いた伝統工芸品や伝統産業技術にスポットを当て、日本の地方が持つ知られざる魅力を発信する企画展「『伝統と先端と』~日本の地方の底力~」を、2022年11月2日(水)から11月19日(土)までパリ会場にて開催します。
この企画展に関連して、日本の伝統技術を体験できるワークショップ「琉球びんがた 染め体験ワークショップ」を実施しますので、是非ご参加ください。

「琉球びんがた」は沖縄の地で生まれ育った日本の代表的な染物です。
琉球びんがたの起源は、琉球国が盛んに海外交易を行っていた14~15世紀頃と言われています。琉球王府の保護のもと、当代随一の絵師や彫師が下絵や型紙を分担し、王族や高官・その婦人の礼装や神事の装束として永く重宝されました。華麗な紅型の衣装は、宮廷舞台衣裳としても用いられ、中国からの使者をもてなす際にも披露されました。琉球びんがたは、庶民の民藝ではなく、琉球王府と密接に関わり発展した王朝の工芸品と言えます。
琉球びんがたは、色彩の大胆さと華やかさに特徴があり、日本人が沖縄をイメージする代表的な絵柄となっています。染めは、色差し、刷込み、隈取りの順に色を一筆ずつ重ねて彩色します。特に、隈取りというぼかし染を施す技法により、琉球びんがたに特徴的な陰影や柔らかさが生まれます。
今回は、沖縄から琉球びんがた普及伝承コンソーシアムが来場し、風呂敷に琉球びんがたの染付を施すワークショップを行います。まず講師が琉球びんがたの歴史と技法について簡単に説明します。ワークショップは、講師のアドバイスのもと、びんがた職人が型を使って糊付けを施した風呂敷生地に、参加者が図柄に沿って筆で色を刷り込んでいきます。隈取りというぼかし技法を使うと、よりびんがたらしくなります。色鮮やかなオリジナルびんがた風呂敷の仕上がりをお楽しみに。