講演会シリーズ「日本の生活文化におけるイノベーション」

パリ日本文化会館は日仏イノベーション年の一環として「日本の生活文化の創造」をテーマとした講演会シリーズを展開いたします。

1872年、日本初の西洋調剤薬局として東京・銀座に創業した資生堂は、2016年現在、世界中の化粧品業界をリードする企業の1つにまで成長しました。
その中でも、研究開発分野を担う資生堂リサーチセンターは、本年創設100周年のメモリアルイヤーを迎えます。

1916年、現在の研究所の前身として銀座に設立された「試験室」は、新製品の開発と既製品の改良を担当しました。「試験室」はのちに「研究室」、さらに「化学研究所」と規模が拡大され、現在の資生堂リサーチセンターに発展、今日では日本国内の大阪工場・掛川工場・久喜工場をはじめ、中国・台湾・東南アジア・欧州・米国に、9カ所の研究開発拠点と13カ所の生産拠点をグローバルに展開し研究開発・生産を行っています。
試験室創立当時、化粧品を化学製品として取扱い、厳格に品質を保証し、科学技術に裏打ちされた製品を作ろうとする姿勢は、非常に進歩的でした。『企業理念である「美しい生活文化」を実現するために、品質を重んじながら常に新しい価値を創造し続ける』、という小さな試験室からはじまったこの志が、資生堂研究開発のDNAとして世界中で受け継がれ、各地で様々なイノベーションを起こしています。

この講演会では、日本・フランスより2名の研究者を招聘し、前半は資生堂グループ独自のイノベーションについて、後半は「香り」をテーマに、文化の違いから来る日本とフランスの香り意識の違いや、アロマコロジーという香りの生理心理効果にまつわる研究について講演します。
また、会場外では最先端の研究成果のポスター展示や香りの体験コーナー等も展開します。

【講演者】
エルベ・カンタン
資生堂ヨーロッパイノベーションセンター所長

森山未央
資生堂グローバルイノベーションセンター
化粧品開発センター
香料開発グループ 研究員