制作:1971年(松竹)/114分/日本
監督:山田洋次
出演:渥美清 、倍賞千恵子、池内淳子(マドンナ)、吉田義夫(ゲスト)、岡本茉莉(ゲスト)、志村喬(ゲスト) 
ロケ地:備中高梁

 

「ハハキトク」の報を受け、備中高梁へと向かった博とさくらは、葬儀にやってきた旅先の寅さんとバッタリ再会。博と父・飃一郎の関係はギクシャクしているが、寅さんは飃一郎と意気投合して高梁に残る。そこで「本当の人の暮らし」についての説教を受け、反省の気持ちと共に柴又へ。

シリーズ好調のなか、洋画専門劇場・丸の内ピカデリーでロードショー公開された。旅役者の坂東鶴八郎(吉田義夫)とその娘・大空小百合(岡本茉莉)の交流は、本作より始まった。名優・志村喬演じる飃一郎が、寅さんに語る「庭先に咲いたりんどうの花」のエピソード。旅人である寅さんと、定住者である貴子の束の間のひとととき。丁寧な山田演出が堪能できる。森川信のおいちゃんは本作が最後となった。