「われわれ東洋人は何でもない所に陰翳を生ぜしめて、美を創造するのである」。今から90年前に著された谷崎潤一郎の随筆「陰翳礼讃」。光と闇という観点から日本人の美意識を読み解いた名著として知られ、日本文化の優れた入門書として海外でも読み継がれてきた。その作品世界を最新の8K映像技術を駆使して映像化。この随筆に影響を受けた現代の作家や文化人たちの作品・語りも織り交ぜつつ、谷崎が愛した美の世界を描く。