渡仏して半世紀となる作曲家・丹波明氏は、まさに日本とフランスの音楽界の架け橋として活躍してきた。日仏のアーティストたちが集い、丹波明氏にオマージュをささげる特別な夕べ。

パリ管弦楽団メンバー:
千々岩英一, ヴァイオリン
Jean-Pierre Lacour, ヴァイオリン
Denis Bouez, ヴィオラ
François Michel, チェロ
Anne Gaëls, ピアノ

装置・映像 豊島由佳、アシスタント Claire Roygnan
舞台監督・照明  John CARROLL

Pierre-Albert Castanet(作曲家・音楽学者)による解説つき。

曲目:
丹波明 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
丹波明 弦楽四重奏のための「タタター」
ラヴェル 弦楽四重奏曲 
丹波明 ピアノ四重奏曲「テトラクロニ」

丹波明
作曲家、音楽学者。1932年横浜市生まれ。
幼少からピアノと作曲を始める。東京芸術大学音楽学部作曲科を卒業。
1960年にフランス政府給費留学生として渡仏し、パ リ音楽院に入学。オリヴィエ・メシアン、トニー・オーバンに師事する。1964年から3年間、フランス国立放送研究所にてミュージック・コンクレートを研 究。1968年にフランス国立科学研究所(CNRS)に入り、1998年から主任研究員。
リリー・ブーランジェ賞、ディヴォンヌ・レ・バン作曲賞、日本翻 訳家協会文化賞を受賞。
1971年、能の研究によって、パリ第4大学 (ソルボンヌ大学) より音楽博士号、さらに1984年、日本音楽の理論の研究により、同大学よりフランス国家博士号を授与される。

おもにフランス語、日本語で多数の研究 書、論文を執筆するかたわら、能、雅楽、三曲など、邦楽の演奏家のコンサートやフェスティヴァルの企画、CD録音の監修もつとめる。
作曲家としても多くの 作品を発表し、1979年にはフランス国立放送により「丹波明の一日」が放送され、オランダ現代音楽祭では10作品が演奏された。CD化された作品も多 数。2011年と2013年にはカルチエミュジコのコンセールポルトレにて弦楽四重奏「タタター」などの室内音楽作品とともに新作も演奏される。
2013 年の暮れには東京オペラシティにて邦楽作品集が邦楽アンサンブルの聖会によって取り上げられた。(日仏現代音楽協会ウェブサイトより)