
『恐山(おそれざん)の最後のイタコ』
本州北部に4世紀にも渡って伝わる盲目の巫女ともシャーマンとも呼ばれるイタコはまだ存在するのだろうか?ニーナ・バルビエ監督がこの問いに答えるべく映像でその姿を捉えた。盲目とそうでない女性2人のイタコの証言とともに、青森県いたこ巫技(かんなぎ)伝承保存協会の江刺家均(えさしかひとし)会長にインタビュー。さらに、ドキュメンタリーはイタコが死者の魂を自らに憑依(ひょうい)させ、縁者と対話させる「口寄せ」儀式の映像を捉える。最後に、毎年、お盆の時期に死者を弔うために巡礼者が集まる恐山の様子を紹介する。
『宮古・八重山諸島の巫女「ツカサ」』
さらに、沖縄で守護神が祀られている御嶽(うたき)の聖地において村の神事(祭祀行事)に纏わる女性ツカサも紹介する。

バルビエ監督のドキュメンタリー上映後、二人の著名なゲストが観客との対話を通して、イタコの真相に迫る。
● アルノー・ブロトン:エクス・マルセイユ大学教授、日本古代中世宗教史専門、IrAsia(アジア研究所)アジアの宗教研究ユニット長。
● フィリップ・シャルリエ:ヴェルサイユ大学(UVSQ)シモーヌ・ヴェイユ人類学・考古学・生物学研究所(LAAB)副学部長兼所長、検死官、人類学者、考古学者。