日本とフランスは、映画文化においてどのような交流をしてきたでしょうか。映画研究家としての顔ももつ歌手の遠藤突無也は、研究の成果を『日仏映画往来』という大著にまとめました。N・F・B 社との共催で実施する本特集では、講演会、トークセッション、ポスター展示、上映会、そして映画音楽のライブを通じ、日仏映画往来の歴史に多角的に迫ります。



本座談会では、遠藤突無也*がゲストを招き、日本映画のフランスでの浸透、小津、黒澤、大島映画とフランス映画との関係性、字幕文化について討論します。




ゲスト: 

カトリーヌ・カドゥ: 通訳・翻訳家、映画作家、プロデューサー

パスカル=アレックス・ヴァンサン: 映画作家、パリ第3ソルボンヌ・ヌーヴェル大学教員

ヴァンサン・ボール=ボンクール: 映画配給&DVD出版社Carlotta Films

ヨアン・シアラモント: 出版社Rockyrama創設者、作家、監督、脚本家


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* 遠藤突無也 TOMUYA

歌手、日仏映画研究家。1992年よりパリでの歌手活動を開始し、コアなライブハウスにて独自のプログラムを作り上げていく。1996年、世界的な作曲家アンジェロ・バダラメンティに見出され、同氏プロデュースにより『Ruby Dragonflies』をリリース。2007年、アルバム『Un Japonais à Paris(パリの日本人)』を発表。同年、殿堂<オランピア劇場>でのコンサートで成功を収め、仏マスコミに大きく取り上げられる。2012年、アルバム『PARIS KAYO』(日本歌謡曲集)、2017年には、『Cinéma』(日本映画音楽のアンソロジー)を発表。2017年、日仏映画研究家、遠藤突無也として、10年の歳月を費やした集大成「日仏映画往来」(松本工房)を出版。日本とフランスとの映画の歴史を通した文化交流を広い範囲で比較研究した大作として評価される。2018年、「L'Age d'Or du Cinéma Japonais (日本映画黄金期)」がフランス、カルロッタ・フィルムより出版。50-70年代にスクリーンを飾った日本映画スター30名に焦点を当てた、フランス初の日本映画俳優辞典となる。2019年、日本初の国際女優・谷洋子の人生を綴った「パリの『赤いバラ』といわれた女」を出版。2020年11月に刊行された「 全日記 小津安二郎」のフランス語改訂版に出版コーデイネーターとして参加、序文を捧げた。






「日仏映画往来」特集 プログラム




● 日本とフランスの映画の歴史を通した交流と影響」 |  11月30日(土)15時

● フランスにおける日本映画」| 12月7日(土) 15時

● 映画音楽における日仏映画往来」(ライブあり)| 12月14日(土) 15時




● 忍者武芸帳(1967年)| 12月3日(火) 18時~ 

1967年 / 113分 / 日本語音声・仏語字幕付き / 監督 大島渚

● 用心棒(1961年)| 12月4日(水)  18時

1961年 / 110分 / 日本語音声・仏語字幕付き / 監督 黒澤明

● 早春(1956年)| 12月6日(金) 18時

1956年 / 144分 / 日本語音声・仏語字幕付き / 監督 小津安二郎




● 日仏映画往来史ポスター展

2024年11月26日 (火) ~12月14日 (土) | 入場自由 | 9時~19時