1941年(松竹大船)・70分・35mm・白黒 
監督:清水宏、原作・原案:井伏鱒二、脚本・脚色:長瀬喜伴、撮影:猪飼助 太郎、美術・舞台設計:本木勇、音楽:淺井擧曄、出演:田中絹代,笠智衆,齋藤達 雄,横山準,大塚正義,川崎弘子,日守新一,三村秀子, 坂本武,河原侃二,松本行司,油井宗信,大杉恒雄

井伏鱒二の短篇を映画化。『按摩と女』同様,温泉地 での男女の短い出会いを描く。囲い者の惠美(田中) は,自分が落とした簪が傷病帰還兵・納村(笠)の足 に刺さったと聞き,再び下部温泉に来て逗留し,納村 の歩行練習を手伝う。2003年の第4回東京フィルメッ クスにおいて,新作も含んだ上映作品の中から,見事 観客賞を受賞した。