1931年(松竹蒲田)・188分・18fps・35mm・無声・白黒
監督:清水宏、原作:加藤武雄、脚本:村上徳三郎、撮影:佐々 木太郎美術・舞台設計:脇田世根一、出演:八雲恵美子,高田稔,川崎弘子, 斉藤達雄,奈良真養,毛利輝夫,日守新一,藤野秀夫,吉 川満子,山縣直代,石田良吉


新聞連載小説の映画化。15巻の超大作だが,わずか 20日間ほどで撮影されたという。当時28歳にしてすで に70本近く撮っていた清水は,まぎれもなく松竹の大 黒柱だった。冒頭のスキー場面では,小津安二郎や 成瀬巳喜男が応援監督をしている。実業家の娘・道子 (八雲)には,乳姉妹の照枝(川崎)がいた。あるとき 道子は照枝の兄・荘一(高田)に乱暴されて身籠って しまい,世間体を考えてやむなく父の秘書の長島(奈 良)と結婚する…。