1931年(松竹蒲田)・72分・20fps・35mm・無声・白黒
監督:清水宏、原作:牧逸馬、脚本:野田高梧、撮影:佐々木太 郎、美術・舞台設計、河野鷹思、出演:川崎弘子,江川宇礼雄,村瀬幸子,結城 一朗,高峰秀子

 

牧逸馬の新聞連載小説を映画化した二部作。弓枝 (川崎)には婚約者・譲(江川)がいたが,八木橋家 の長男で譲の従兄・武彦(岡)に騙され貞操を奪われ る。そのショックで父は亡くなり,姉は精神を患って しまう。弓枝は家族を養うため譲と絶縁し,武彦と結 婚するが,同時に浪費に明け暮れることで八木橋家 の評判を落とし,復讐を果たす…。モダンガールや野 球,近代的なオフィスの建築群など,日本社会におけ るモダニズムの浸透ぶりが視覚的に鮮烈な一篇。戦 後に新東宝で『貞操の嵐』(1959,土居通芳監督)の 題名でリメイクされた。英語字幕付での上映。