1935年(松竹蒲田)・64分・35mm・サウンド版・白黒
監督:清水宏、原作・原案:源尊彦、脚本・脚色:荒田正男、撮影:野村昊、美術・舞台設計: 脇田卋根一、音楽:早乙女光、出演:藤井貢,吉川満子,桑野通子, 三井秀男,岩田祐吉,突貫小僧,市村美津子,横山準,近 衛敏明,出雲八重子,髙松栄子,水谷能子,御影公子

 

清水のオリジナル作品。義理の母に育てられた男が成 長して新聞記者となり,偽会社を興して資金集めをし ている父と再会し,その不正を暴く。多くの清水作品 の主役を務めた藤井貢(と三井秀男)は,この後新設 された東京発声映画に参加し,本作が松竹蒲田最後 の作品となった。また,主人公の弟の少年時代を演じ た横山準(爆弾小僧)は本作が出演2作目で,戦前の 清水映画の顔とも言うべき忘れがたい子役である。