長崎からの手紙
第二次世界大戦終結80年
1945年8月9日 、長崎への原爆投下——。当時16歳の青年・谷口稜曄(すみてる)は自転車での郵便配達中に被爆しました。その40年後、元英国空軍パイロットで作家のピーター・タウンゼンドは長崎に向かい、谷口との出会いを果たします。タウンゼントは、その交流をもとに谷口が乗り越えた苦しみと闘いを描いたノンフィクション小説『The Postman of Nagasaki』を書き上げました。一方の谷口は、1956年に他の被爆者とともに日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)を設立。日本被団協がノーベル平和賞を受賞したのは昨年のことです。
戦後80年を迎える本年。対照的な立場の二人を結び付けた平和を強く願う心を受け継ぎ、当館では『The Postman of Nagasaki』をもとにしたドキュメンタリー映画と新作能をお届けします。
長崎で16歳の時に郵便配達中に被爆し、その後生涯をかけて核廃絶を世界に訴えた谷口稜曄。ご本人が生前に代表委員も務めた日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞したのは昨年のことです。その谷口稜曄と元英国空軍パイロットでノンフィクション作家のピーター・タウンゼンドの交流を、30年後にタウンゼンドの娘のイザベル・タウンゼンドが長崎に赴いて辿り、ドキュメンタリー映画『長崎の郵便配達』が製作されました。この数十年に渡る物語から深いインスピレーションを得た能楽師らにより、2025年に新作能が誕生します。この公演用に谷口稜曄とピーター・タウンゼンドの能面が製作されるという、特別な試みです。
内容は、旅人の夢の中に、谷口稜曄とピーター・タウンゼンドが神の姿となって現れ、互いに国、人種や立場の違いを超え、人類の平和を願い弥栄之舞(いやさかのまい)を共に舞うというストーリー。争いの絶えない世界情勢ですが、能が得意とする、今は亡き死者からの伝言という形式を取り、困難に翻弄されることなく平和を諦めない心を保ち続けることが大切であると伝えるものです。戦後80年経った年にふさわしい、平和な未来を希求するメッセージが込められた作品と言えます。
開催日時
● 10月9日(木)‐ 20:00
● 10月10日(金)‐ 20:00 ※公演後に川瀬美香、イザベル・タウンゼンド、出演者によるアフタートークあり
● 10月11日(土)‐ 15:00
関連イベント
● 10月7日(火)19:00:上映+トーク ドキュメンタリー『長崎の郵便配達』
● 10月10日(金)20:00 :公演後川瀬美香、イザベル・タウンゼンド、出演者によるアフタートーク