「翻訳する」という言葉なくしては、コリーヌ・アトランの足跡は語れないでしょう。彼女が翻訳、文章を綴る上で常に心掛けてきたのは、一見大きく異なる、ときには全く正反対と言ってよいほどの多様な世界観の橋渡しを行うことです。コリーヌ・アトランと同じような探求を芸術分野で続ける大江ゴティニ純子との対話から、鏡映しのような二人の感性を通じ、翻訳すること、他の文化や言葉に置き換えることの喜びや課題について考察すると同時に、フランスと日本、二つの文化を結ぶ豊かなきずなについて語ります。


講演者
コリーヌ・アトラン
日本文学(村上春樹、村上龍、平野啓一郎、井上靖、林芙美子などの小説、または演劇、詩、俳句)翻訳家。ヴィラ九条山元レジデント。数々の小説、物語、エッセーの著者。Un automne à Kyôto (Albin Michel, 2018)等。

大江ゴティニ純子
国際芸術文化交流事業コンサルタント。京都のヴィラ九条山(フランス政府在外文化施設)をはじめ複数の文化機関のアドバイザーを務める。2014~2017年ヴィラ九条山特任館長。