1988年、スタジオジブリ制作、高畑勲監督の5作目の長編アニメ映画『火垂るの墓』が日本で公開されました。物語は太平洋戦争末期、アメリカ軍の空襲で壊滅した神戸を舞台に、兄妹のたどった悲劇的な運命を描いています。

原作は野坂昭如の半自伝的小説。高畑監督は原作からあえて視点を変え、観る者に戦争の過去を冷静に見つめ直すよう訴えかけます。高畑の暗さをまとう傑作。感情に流されることなく、歴史的背景の綿密な再現と繊細な登場人物の心理描写により、そこには圧倒的なリアリズムが描かれています。


グザヴィエ・カワ=トポール氏、アニメーション映画研究者による講演(映像付き)

© Xavier Kawa-Topor


グザヴィエ・カワ=トポール氏は、国際的に知られるアニメーション映画の歴史家・専門家。1990年代後半、フランスのフェスティバル「Nouvelles Images du Japon」で、宮崎駿や高畑勲ら日本アニメの巨匠を紹介しました。現在は、アニメーションの研究・制作を支援する全国組織「NEF Animation」の代表を務めています。

著書に、ファブリス・ブラン共著『L’Odyssée de la Planète Sauvage』、『100本の映画で見るアニメーション映画史』、フィリップ・モワン共著『ストップモーション 〜もう一つのアニメーション映画〜』(いずれもCapricci出版)があります。



講演後、16時より『火垂るの墓』(フランス語字幕付き日本語版)上映。
料金:3ユーロ / 予約開始:12月18日