日本の漫画がフランスに定着したのは約20年前。漫画は今や日本の文化・文明に触れるための大きな媒体の1つになった。フランスにおける漫画の成功を陰で支えたのは、翻訳者のひたむきな仕事にほかならない。翻訳者こそが漫画世界を開拓し、その地図を描いてきたのだ。小西国際交流財団は、翻訳者の役割の重要性に注目し、2017年に小西財団漫画翻訳賞を設立、2018年1月に第1回受賞者を発表する。それを記念し、賞のノミネート作品及びグランプリ作品の展覧会をパリ日本文化会館で行う。また、展覧会初日には、漫画翻訳者による特別座談会「影の言葉」も開催する。漫画家が描く絵と翻訳者の言葉とが織りなす素晴らしい作品の数々を、この機会にじっくりとご覧頂きたい。