1968年に生まれた「モノ派」は、戦後日本の前衛美術のなかでも最も重要な芸術運動の一つである。関根伸夫、李禹煥、菅木志雄、小清水漸、榎倉康二らの作品は、転換期にあった1970年前後の日本の社会的および芸術的文脈を背景とした一つの回答だったと言えるが、そこに見られる、素材との関係、空間とのかかわり、さらには人間ではないものに与えられた場所といったものは、今日においてもなお通底するものである。


本講演では、1月19日までBourse de Commerceで開催されている展覧会「Minimal」と呼応しつつ、この芸術運動の歴史を顧みつつ、主要なテーマをたどり、その現代的な意味について考察する。


講師:Nicolas-Xavier Ferrand(Bourse de Commerce – Pinault Collection 総局付研究者/キュレーター)