クレア・パリが主催する第13回『伝統と先端と』~日本の地方の底力~(2025年11月18日~29日)は、日本の地方に根付いた伝統工芸品や伝統産業技術に光を当て、その奥に秘められた地域の魅力を紹介する企画展です。受け継がれてきた匠の技と、現代に息づく創造力をぜひご体感ください。その一環として、日本の伝統技術を直接体験できるワークショップも実施いたします。


「江戸押絵」は浮世絵などに描かれている人物などの衣装を実際の布で作成したり、絵付けをして、日本画の技法を用い、肉筆と同じ行程にて作成されています。厚紙の上に綿をのせ、これを熱した鏝(こて)を使い布で包み、それぞれのパーツを作成し、組み上げて作成します。


伝統工芸品である「江戸押絵」および「江戸押絵羽子板」は1800年代中頃から、日本橋から浅草にかけて発展しました。歌舞伎などの浮世絵師の描いた図や面相をモチーフとしたものが「江戸押絵」として取り入れられ、押絵を主に羽子板に貼り付けたものが「押絵羽子板」として広く知れ渡るようになりました。浮世絵版画の高級版が「江戸押絵羽子板」となったのです。「江戸押絵」が現在の形として確立されたのは、浮世絵師としても名高い豊原国周の兄が羽子板屋を稼業として日本橋に店をだしていたと言われ、江戸押絵は江戸文化である歌舞伎や日本画の技法、着物など衣装の色彩や様式が凝縮されています。


今回のワークショップでは、正絹の着物の布を使用した押絵を作成し、丸型の小箱に貼り付けます。日本の着物の柄の美しさや絹織物の手触り、簡単な図でありながら日本古来の美しい図案を体験していただけます。製作したものはお持ち帰り頂けます。





開催日時:

■ 11月22日(土)14時30分

■ 11月22日(土)17時30分