日本現代アートの第一線で活躍するアーティストから、新進気鋭の若手クリエーターまで、未来への鍵を示唆する創造者たちを紹介する企画展シリーズ『トランスフィア』の最終回となる第7回展覧会、「塚原悠也+コンタクトゴンゾwatching you surf on beautiful accidents」の英仏2か国語のカタログが刊行されました。

 このカタログは、塚原悠也が本展覧会のために制作したインスタレーション(シリコン製の手足や古いスニーカー、プラスチック製の恐竜が置かれたベルトコンベア)や、奇妙なAIロボット、壁にとめられたオブジェ、そして映像作品などの展示風景から始まります。

 続く本展覧会キュレーター・岡部あおみのエッセイでは、コンテンポラリーダンスのコードを越え、身体の野性性の再発見を目指す、ダンスというより殴り合いやけんかのようなコンタクトゴンゾのパフォーマンスを読み解き、フランスの作家、ファブリス・イベールは、2011年の大震災で荒廃した石巻で開催されたフェスティバルでのコンタクトゴンゾとの出会いについて寄稿しました。また、塚原悠也が彼のこれまでの活動をたどり、舞台美術などのソロでの活動について語るインタビューも収録されています。

カタログの後半には、コンタクトゴンゾのコラージュ、大型ターポリンやパフォーマンスの映像などの作品が掲載されています。

塚原裕也+コンタクトゴンゾ
共同出版:パリ日本文化会館、presses du réel、2020
52ページ
ISBN 978-2-37896-105-3
フランス語/英語
税込み €10