約700年にわたって変わらぬ芸を保ち続けてきた能楽(能と狂言)は、今もなお日本の美と心を伝承し続けています。 洗練された能楽の舞台には、長い歴史の中で守り育んできた多様な文化が凝縮されており、まさに日本の最高峰の文化芸術です。 今回の公演では、能楽を通して日本の美しさや自然、精神性、また新たな日本の楽しみ方をご提供いたします。
今回は、2日間計3回の公演の中で多彩な能楽の魅力をご覧いただけるプログラムをご用意いたしました。
人間国宝の山本東次郎(狂言方能楽師)と大倉源次郎(小鼓方)、シテ方能楽師の観世銕之丞をはじめ、現能楽界を代表する重鎮、人間国宝が出演し、能楽を堪能できるラインナップとなっています。
● 身分違いの恋をした老人の恨みと悲劇を描いた世阿弥作の大曲「恋重荷(こいのおもに)」。
● ご存じ日本の桜の名所・京都嵐山の桜にちなんだ演目で桜の守り神が颯爽と舞う「嵐山(あらしやま)」。
● 戦いの世に翻弄された美しい女武者を描く異色の能「巴(ともえ)」。
● 修行を終え帰郷した山伏が、祈祷で祖父の曲がった腰を伸ばしてやろうと試みる「腰祈(こしいのり)」。
● 主人に無断で欠勤し居留守を決め込む太郎冠者に主人と次郎冠者があの手この手で呼びかける「呼声(よびこえ)」。
先ず、本公演開始前のプレイベントとして、普段はお見せすることのない能の装束付けを舞台上でお見せいたします。
美しい装束を重ねていき、洗練された様式美に則って完成されていく装束・着物の美をご覧ください。
次に、ホワイエスペースにて、日本の「四季」「自然」をテーマに、装束や能面、演能写真を展示いたします。
自然と共に生きる日本の研ぎ澄まされた感性を感じてください。
今回の能・狂言の公演が日本の美しさや精神性を再発見していただく機会となり、いつか日本にお越し頂くきっかけとなることを願っております。
2月23日(金) 開演19:00 半能「巴」、狂言「腰祈」、能「恋重荷」
2月24日(土) 開演14:30 半能「嵐山」、狂言「呼声」、能「恋重荷」
2月24日(土) 開演19:00 半能「巴」、狂言「腰祈」、能「恋重荷」
番組に一部変更がありました。(2023年12月21日更新)
※いずれの公演も開演30分前より、装束付実演を開催します。