日本の人形浄瑠璃には、大きく分けて2つの遣い方があります。一つは「文楽」など、直接人形に手を触れて遣う3人遣いの人形。そして、今回ご覧頂く糸であやつる「糸あやつり人形」です。

どちらも、江戸時代から続く歴史を持った人形ですが、今回のパリ公演では日本の伝統芸能・糸あやつり人形の魅力を知っていただくべく、「綱館」「鈴ヶ森」をはじめとする多様な4つの古典演目を上演致します。


糸あやつり人形『一糸座』について

糸あやつり人形『一糸座』は、寛永年間から続く結城座、十代目結城孫三郎の三男・結城一糸によって 2003 年に旗揚げされ、江戸の流れを正統に継承する座として、古典作品及び現代のアーティストとの共同作業による斬新な新作公演も行っている。

2015 年には、イタリア・ボローニャ大学より招聘され、「伝統と前衛」をテーマにシンポジウム・レクチャー・上演を行うなど、海外での活躍も多い。海外とのコラボレーションによる芝居創りにも意欲的に活動している。

2022 年には、結城一糸の名前を長男結城敬太が継承し、四代目結城一糸を名乗る。

三代目結城一糸は、江戸時代の人形遣いの名人の名前を復活させ、江戸伝内を襲名した。



上演演目

■人形の解説   15分

■三番叟      7分

■寿獅子      7分

■綱館        30分

―休憩―      15分

■鈴ヶ森      30分