フランスに住み、フランスで活躍する1人の女性漫画家がいる・・・。彼女は、フランスに移住することによって文化的違和感を体験する、ある日本人一家の漫画を描いた・・・。この漫画は日本で出版される前にフランス語で出版されている・・・。それを翻訳した1人の女性翻訳家の存在・・・。

これは、漫画と翻訳というテーマの対談企画である。もし漫画の中のテキストがイラストと同じくらい(もしくはそれ以上に)重要なものであるとしたら?ストーリーの豊かさや登場人物の複雑さを読者に伝えるために、翻訳者がどのような工夫をしているか、皆様はお分かりだろうか?

『パリの鈴木家』(原作タイトル:It's Your World、カナ出版社, 2008年)、『パリパリ伝説』(フランス語版なし)の作者として知られる漫画家かわかみじゅんこと、『ドラえもん』(藤子F不二雄、カナ出版社)や『パリの鈴木家』の翻訳を手掛けた柿崎=ライヤール・美里が対談を行う。聞き手は、『のんのんばあとおれ』(水木しげる、コルネリウス出版、2006年)の翻訳者、パトリック・オノレ。