クレアパリでは、日本の地方に根付いた伝統工芸品や伝統産業技術にスポットを当て、日本の地方が持つ知られざる魅力を発信する企画展「『伝統と先端と』~日本の地方の底力~」を、2023年11月14日(火)から11月25日(土)までパリ会場にて開催します。この企画展に関連して、日本の伝統技術を持つ職人による講演会「東京銀器の世界」を実施しますので、是非ご参加ください。


「東京銀器」は主に東京都で作られている金属工芸品で、1979年、国の伝統的工芸品に指定されました。伝統的に使用されてきた原材料は銀で、地金の銀には純度92.5%以上のものを用います。東京銀器の歴史をひも解くと、その始まりは江戸時代中期に見られます。銀師(しろがねし)とよばれる銀器職人や、櫛、かんざし、神興(みこし)金具等を作る金工師とよばれる飾り職人が登場し、町人の間でも銀器や銀道具が広く親しまれていました。東京銀器の技術技法は鍛金師、彫金師、仕上師とよばれる職人たちによって受け継がれています。製造工程のほとんどは職人の手作業で行われ、「鍛金」、「彫金」、「切り嵌め(きりばめ)」、「鑞付け(ろうづけ)」の技法を駆使して、さまざまな製品を製造しています。

今回は、東京銀器の歴史や特徴、技術技法の秘密に迫るほか、洋食器の新商品、世界的なグリーンティ(緑茶)の流行を背景に開発した、抹茶に関連する新商品の魅力をお伝えします。