近代の日本の建築家たちがこぞって引き合いに出す桂離宮とは何なのか?17世紀に京都に建立された桂離宮は、洗練、純粋、簡素の象徴とされ、月影を鑑賞するには絶好の場所と言われている。しかし、20世紀前半にモダニズムの建築家たちによってこの非常に独特な建築物は再解釈され、数多くの誤解が生じてしまった。建築家・フィリップ・ボナン氏が桂離宮について語る。


フィリップ・ボナン:建築家、人類学者、CNRS(国立科学研究センター)研究指導名誉教授、JAPARCHIネットワーク創設者。日本の空間に関する著書多数(「Éloge d’un jardin japonais」、「Vocabulaire de la spatialité japonaise」)。