本展では、福島第一原発事故発生前に住民が生活していた場所、そして事後発生後に帰還困難区域となってしまった地域のありのままの姿を記録した写真、そして復興しつつある地域の現状を紹介します。写真を撮影したフランス国立科学研究センター所属研究者のセシル・浅沼=ブリスは、震災後に調査の一環で帰還困難区域を訪れ、人影を失った被災地の風景、時が止まった民家、学校や食堂等を撮り続けてきました。


本展は、フランス国立社会科学高等研究院(EHESS)の日本研究所(CRJ)の50周年記念展として、フランス国立科学研究センター(CNRS)見立てラボ(MITATE Lab. Post-Fukushima Studies)及びキャンパス・コンドルセ・ヒューマテックの共同企画として開催されています。


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セシル・浅沼=ブリス

フランス国立科学研究センターを拠点とし、都市機能について社会学と地理学の観点から研究を行う専門家で、2020年1月より同センターの国際共同研究チームMITATE Lab.(CNRS, CEA、日本大学)の共同研究代表として東日本大震災後の福島の現状について調査をしている。日本には二十年前から在住で、消費社会における都市生産のあり方について研究している。原発事故後の福島に関する記事など、多くの論文を執筆。