撮影へのエネルギーと執着ぶりから、「写真の鬼」と言われた土門拳。その存在は、日本の写真表現の歴史の中でも特別な重みを持ちます。

土門拳がどのようなメンタリティで、どのように被写体に向き合い、どのような撮影方法を取ったのか、また同時代あるいは後世の写真家にどのような影響を与えたのか。日本の写真史を踏まえて、土門拳の位置づけを探ります。

講師 
飯沢耕太郎(いいざわ こうたろう)
写真評論家。『「芸術写真」とその時代』(筑摩書房、1986年)で日本写真協会年度賞を、『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書、1996年)でサントリー学芸賞を受賞。写真の公募展の審査員や写真展の企画などでも活躍。

モデレータ:
マーク・フュステル
インディペンデントキュレーター、作家、編集者としてパリを起点に活動。専門は日本の写真。主な著作は「Japan : a self-portrait, photographs 1945–1964」(世田谷美術館)、「Tokyo Stories」 (Kulturhuset, Stockholm)、「Eikoh Hosoe: Theatre of Memory」 (Art Gallery of New South Wales, Sydney)がある。2009年からはブログeyecurious.com で写真や写真集について情報を発信している。